【33回】MIRO ITO発 メディア=アート+メッセージ No.28:聖徳太子の和の精神を世界に発信するプロジェクト始動

海外での「世界初」の法隆寺写真展

ポスター:「La importancia histórica del templo Hōryū-ji y el príncipe Shōtoku(世界史における法隆寺と聖徳太子)」

スペイン・サラマンカ大学日西文化センターにて、写真展「世界史における法隆寺と聖徳太子(La importancia histórica del templo Hōryū-ji y el príncipe Shōtoku)」が3月16日から始まりました。

世界情勢が混迷を深める中、604年に聖徳太子が発令した「憲法十七条」で説かれた「和(Wa)」の精神を、海外に発信するプロジェクトです。その目的のために、法隆寺から異例の許可を得た撮影には、20年間を要しました。法隆寺の国宝を紹介する本格的な展覧会としては、国外では「世界初」となるものです。

「La importancia histórica del templo Hōryū-ji y el príncipe Shōtoku」展のパンフレットより

上皇后のお名前が冠された「美智子さまホール」での展覧会の様子(写真:本物の日本遺産イニシアティブ)

展覧会の趣旨

法隆寺(607年創建・旧斑鳩寺)の宝物や行事を、写真とドキュメンタリー映像で紹介しながら、シルクロード東の終着点・奈良にある法隆寺の歴史を紐(ひも)解きます。同時に、今日に続く日本の政治と文化の基盤を築いた聖徳太子(厩戸皇子)の偉業を、7世紀以降の東アジアの歴史の中で、位置付けるものです。

美智子さまホールでの展覧会の様子(写真:本物の日本遺産イニシアティブ)

法隆寺宝物:出展作品

出展写真作品は、金堂釈迦三尊像、秘仏・救世観音立像、玉虫厨子、百済観音立像、夢違観音像、金堂薬師如来坐像・四天王立像など、飛鳥時代の傑出した国宝を中心に、シルクロードを経て奈良に伝来した、古代東アジアの仏教の荘厳を伝える文物を、36点の写真掛け軸作品と同名の映像詩(製作:奈良県・15分・スペイン語)で紹介しています。

展覧会「La importancia histórica del templo Hōryū-ji y el príncipe Shōtoku」(写真:本物の日本遺産イニシアティブ)

「La importancia histórica del templo Hōryū-ji y el príncipe Shōtoku」展のパンフレットより

展覧会「La importancia histórica del templo Hōryū-ji y el príncipe Shōtoku」(撮影:本物の日本遺産イニシアティブ)

 

サラマンカ日本文化週間

美智子さまホールでの展覧会の様子(写真:本物の日本遺産イニシアティブ)

 

1988年に街全体がユネスコ世界遺産に登録されたサラマンカには、今日まで存続する大学として世界で4番目に古い、サラマンカ大学(Universidad de Salamanca、1208年創立)があります。その附属施設として、歴史的建造物である「サン・ボアール宮(Palacio de San Boal)」に「日西文化センター(Centro Cultural Hispano Japonés)」が1999年に設立されました。

そこには、皇太子・天皇時代の上皇夫妻の二度のサラマンカ市訪問を記念して、世界で唯一、上皇后のお名前を冠することを許された「美智子さまホール(Aula Magna S.M. Emperatriz Michiko)」が完成されました。毎年3月に「サラマンカ日本文化週間」が開催され、日本文化に関する展覧会、講演会、コンサートなど、スペインと日本の文化交流の拠点となり、本年25回目を迎えました。

3月16日の第25回サラマンカ日本文化週間のオープニングでは、サラマンカ大学のホセ・アベル・フローレス(José Abel Flores Villarejo)教授・日西文化センター所長、佐藤慎市・駐スペイン臨時日本大使、武田康孝・国際交流基金マドリード所長が挨拶をされた後、法隆寺展の写真・映像作家・プロデューサーであるMIRO ITO(伊藤みろ)が挨拶をいたしました。

3月16日の第25回サラマンカ日本文化週間のオープニングイベントにて。
左からMIRO ITO、フローレス日西文化センター所長、マルチネス・サラマンカ大学文化財・遺産・保全担当副学長、佐藤スペイン臨時大使、武田国際交流基金マドリード所長(写真提供:サラマンカ大学日西文化センター)

展覧会「La importancia histórica del templo Hōryū-ji y el príncipe Shōtoku」のオープニング
(写真提供:サラマンカ大学日西文化センター)

 

翌17日には、日本や東洋美術・歴史を専攻するサラマンカ大学の大学生・大学院生を中心に、「日本の二人の聖人・聖徳太子と聖武天皇」についての講演を、MIRO ITOが英語で50分間行いました。 聖徳太子の「和(Harmony)」の教えが、憲法十七条の第一番目であることを強調したところ、「今の世界がまさに必要としているメッセージだ」という好評を多くの方々からいただきました。

この講義の内容の一部は、2021年の奈良県主催の大菊人形展の記念講演でも披露したものですが、世界情勢の緊迫化する現在、聖徳太子の叡智を、時空を超えた普遍的なメッセージとして、スペインの若者たちに訴える大切な機会となりました。この度の展覧会と同様の講義は、今後世界の多くの国々で行っていきたいと誓うところです。

記念講演「日本の二人の聖人 聖徳太子と聖武天皇」(サラマンカ大学の授業序一環として)
(写真提供:サラマンカ大学日西文化センター)

法隆寺写真展は、この後、6月19日まで約3ヶ月間開催されます。また秋からは、同じサラマンカ大学日西文化センター・美智子さまホールにて、東大寺写真展「光と希望のみち」が、世界11カ国13箇所目の巡回地として、3ヶ月間、開催予定です。

ともに25回目となった「サラマンカ日本文化週間」の記念事業として、合計半年間サラマンカにて、日本の飛鳥・奈良時代の至宝が写真作品として、ご覧いただけます。本年はサラマンカへ、あるいは日本の奈良へぜひ足を運んでくださいませ。

 

La importancia histórica del templo Hōryū-ji y el príncipe Shōtoku (展覧会:世界史における法隆寺と聖徳太子) 

場所:サラマンカ大学日西文化センター・美智子さまホール

(Centro Cultural Hispano Japonés (Universidad de Salamanca), Aula Magna S.M. Emperatriz Michiko

期間:2026年3月16日から6月19日(入場無料)

開館時間:月〜金(11時〜13時45分、17時30分から20時45分

住所 Pl. de San Boal, 13, 37002 Salamanca, Spain

電話: +34 923 29 45 60

URL: https://www.centrojapones.es/exposicion-templo-horyuji-2026/

主催:サラマンカ大学日西文化センター

共催:日本カメラ財団、本物の日本遺産イニシアティブ

企画・制作:メディアアートリーグ

写真・文・監督:MIRO ITO

英語編集:Andreas Boettcher

スペイン語編集:サラマンカ大学日西文化センター

撮影協力:法隆寺

映像製作:奈良県

助成:東京倶楽部

軸装:佐河太心

「La importancia histórica del templo Hōryū-ji y el príncipe Shōtoku」のパンフレットより

 

令和8年3月27日

MIRO ITO 伊藤みろ

https://japan-authentic-heritage-initiative.org/

http://mediaartleague.org

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