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#光と希望のみち、

【第8回】伊藤みろ発:メディア=アート+メッセージ No.7「アート、普遍性を生み出す力」

2017-10-07
 アート、普遍性を生み出す力

 

「光と希望のみち:東大寺の国宝写真展 (Road of Light and Hope: National Treasures of Todai-ji Temple, Nara / Photographs by Miro Ito)」は、次はシカゴで11月1日から始まります。

在シカゴ日本国総領事館開設120周年を記念し、同館日本広報文化センターホール(JICホール)にて、11月28日まで開催されます。前回のトロント展と同様、日本の国宝中の国宝である東大寺の天平彫刻の逸品をはじめ、41点を写真掛け軸でご紹介いたします。

かつてシカゴ美術館では、1986年に東大寺展が開催されました。以来、30年が経過しましたが、東大寺の1300年の宝物は、時空を超え、いつの時代にも、ご覧になる方々に希望の光を発するはずです。その光とは、普遍性に向かって、結集された心の力といえるものです。

天変地異が相次ぎ、ある意味で現代と似た苦難の時代に、述べ260万人の国民が一丸となって完成された盧舎那仏の造立の史実に見られるように、私たちが一つになれるということ。さらに二度も戦火に被災しながらも、鎌倉・江戸期の二度に亘る、大仏さまの奇跡的な再建・復興力を上げることができます。

この普遍性に向かう力については、東大寺の国宝写真展開催にちなみ、シカゴの二つの大学での講演のテーマにしたいと考えています。

まず、名門シカゴ大学でのワークショップでは、Visual Materialとその背景にあるPerspective(哲学や歴史、創作の動機やメッセージなどの視点)について、講義形式で説明します。これまで制作した三つのショートムービーを紹介しながら、現代という時代において、アートが1300年の時を超えて訴求しうる「普遍性」について、語りたいと思います。

 

普遍性とは何か

もとより普遍性とは、すべてのものに通じ合う特質のことであり、姿形が違っても、人が平等であるという価値の根幹にあるものです。すなわち「普遍性=ユニバーサリティ」とは、「宇宙=ユニバース」を語源とするように、「すべてがつながっている」という宇宙の法則と通底するものです。

海のシルクロード諸国の宮廷芸能を結ぶ1500年の歴史をもつ舞楽、オアシスの路を交易したゾグドの王をはじめ、呉国の王や崑崙、迦楼羅など、14種類のキャラクターが登場する1400年前の伎楽、さらに1300年前の盧舎那仏について、「すべてのつながり」と「それぞれがかけがえのない華である」という、多様性を許容する華厳の哲学から、ご紹介したいと思います。

同様に、19世紀末に創立されたアメリカ最大のカトリック系の私立大学であるデポール大学でも、仏教美術を勉強する学生を対象に、こうした点を中心に、東大寺の美術品について、お話をさせていただく予定です。

 

米モダニズム運動の聖地

さてシカゴは、建築やデザインをはじめ、写真の世界において、アメリカのモダニズム芸術を牽引してきた場所です。ナチスの弾圧によって1933年に閉鎖されたドイツの国立総合造形学校「バウハウス」から、写真家・画家・デザイナーのラースロー・モホリ=ナジ等がシカゴに移り住み、「ニューバウハウス(後にイリノイ工科大に吸収)」を設立しました。建築家のミース・ファン・デル・ローエも、シカゴに渡ってイリノイ工科大学の主任教授となりました。

もとよりバウハウスは、1920年代のドイツほか、ロシアやハンガリー、チェコなどの東欧諸国における社会主義革命運動の最中、「アートが社会を変える」という気概を担っていました。写真においては「構成」「運動」「光」をテーマに、果敢なる造形的な実験を行いました。建築においては、数寄屋造や書院造を範にしたとされる、合理的で機能主義的な建築様式の確立を目指したバウハウスには、日本伝統文化との接点も、見出すことができます。

一方、バウハウスのもう一つの思想的な背骨とされたのは、神秘主義でした。神秘主義とは、宇宙の根源なるものとの、内的な合一を直接体験する志向性をもつ、宗教・哲学・芸術上の態度ですが、宇宙の根本との一体化を目指す禅とも相通じるものがあります。

それでは「アートが世界を変える」という1920年代のモダニズム運動の命題についてですが、アートが世界を変えうるとしたら、それこそ、まさに「普遍性」というメッセージが鍵になるのだと信じるところです。

 

ユニーバーサル・ハート&マインド

奇しくも「ユニバーサル・スペース」という、建築の多くの機能を大空間の中に許容するコンセプトを示したのは、モダニズム建築の三代巨匠の一人、ミース・ファン・デル・ローエでした。一方現代では、障害や能力の度合いに拘わらず、万人が利用できる設計に配慮する「ユニバーサル・デザイン」という考え方があります。

同様に、仏教はすべての人が多様であり、あらゆる人々の差異を許容するという意味で、「精神のユニーバサリティ」であるといえます。個々の人々を分断ではなく、調和へと向かわせる心の教えであり、解脱を目指す、すべての人のためのものであるという意味で、普遍性を持っています。

東大寺の国宝に話を戻しますと、二度の復興を遂げた盧舎那大仏に見られるように、万人のためのものであるがゆえに、壊されても壊されても、時代を超えてなおかつ蘇り、人々の心の力を結集させ、統合に向かってつながる精神を芽生えさせてきました。それは、まさに普遍性という力の生み出す「奇跡」そのものなのだと思います。

もちろん差異を許容するユニーバーサルなハート&マインドは、本来、どの宗教にもみられるのではないでしょうか。シカゴの若いアメリカの学生の方々とは、人種間・宗教間の分断の進む現在のアメリカであるからこそ、そうしたテーマについて、共に考えていきたいと願っています。

ドイツバウハウスの流れをくむ、アメリカのモダンアートの「聖地」において、世界的な傑作である天平彫刻に集約された、東大寺と華厳思想のユニバーサリティについて語るには、まさに相応しい機会であるように思われます。そして、そのことで東西・南北間の相互理解にささやかながら貢献できるなら、大変幸せに思います。

シカゴにお出かけの際には、ぜひ展覧会まで足をお運びくださいますようにお願いいたします。

※詳細は、下記のフライヤーをご参照くださいませ(クリックするとダウンロードができます)。

chicago_exhibition_17Oct06

2017年10月吉日

伊藤みろ メディアアートリーグ代表

 

“Road of Light and Hope: National Treasures of Todai-ji Temple, Nara / Photographs by Miro Ito” (1st – 28th Nov. 2017, JIC Hall, Consulate-General of Japan in Chicago)

 

開催場所のリンク先:

在シカゴ日本国総領事館広報文化センター

http://www.chicago.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/jic_main_j.html

シカゴ大学 University of Chicago – Visual and Material Perspectives on East Asia

https://voices.uchicago.edu/vmpea/

デポール大学 (De Paul University)

https://www.depaul.edu

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