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光と希望のみち

【第7回】伊藤みろ発:メディア=アート+メッセージ No.6「宇宙という”生命”への思いと東西の叡智」

2017-08-04

写真:「東大寺の国宝写真展」よりー蓮弁毛彫「蓮華蔵世界図」(左)、「不空羂索観音立像」(中)、国際交流基金トロント日本文化センター(右)(撮影協力:東大寺)

 

宇宙という”生命”への思いと東西の叡智

生命の力は、宇宙を浸透する海のように尽きることなく、人間の行動を超越して流れ続けています。私たちは、その生命の大海原に棲む魚のような存在といえ、その源から生命を受け取り、成長し、次世代へと引き継ぎ、消滅しては循環しているといえます。

遥か2500年前に、悟りを啓いたブッダは、世界を絶え間なく変転する海として描き、そこに咲く蓮華の花に例えました。蓮華の花状の「世界海」は、「一切香水海」という海原に咲き、幾重もの無数の風輪(大気)に支えられています。それがさらに上へと重ねられ、如来の教えが遍く十方を照らす一つの銀河系のような単位の宇宙を構成する様は、東大寺盧舎那大仏の7枚の蓮華座に「蓮華蔵世界図」として、1300年前に掘られました。

7枚の蓮弁の中央には、それぞれ左右7対の蓮弁をもつ巨大な蓮華が表され、それぞれの請花には、また同じ宇宙系の図柄が描かれており、大宇宙のなかに小宇宙が同時に共存する「入れ子構造」になっています。

大仏さま造立の根幹にある華厳経では「極微の世界のなかに極大の世界が含まれる」ことを説いていること、また7という数字は、インドでは無限を表す聖数とされることから、蓮弁の毛彫図は、際限なき宇宙の成り立ちと広がりを図像化させたものだと考えられています(*)。

さて、大仏さまの蓮華蔵世界図で描かれるこうした宇宙の構造が、1300年前の古代に日本に伝えられていたことは、驚嘆に値します。

宇宙がインフレーションで膨張するとき、同時に収縮する中心部の母宇宙のワームホールから子宇宙がうまれる、という現代のインフレーション理論とも共通しています。さらに現代では、遠大な宇宙自体の生命論が語られるようになってきています。

 

すべてに神性・仏性をみる

いっぽう宇宙は想像がつかない規模のものですが、同様に、わたしたちの身体は宇宙の縮図であり、小さな私たちの細胞のなかにも大きな宇宙があると考えるとき、宇宙とのつながりを、身近に感じることができるのではないでしょうか。

こうした思いに気づくとき、私たちには、二つの選択肢があります。ひとつは私たちを支えている地球を含む宇宙を、わが「生命」と思い、敬い、協調して生きるのか。もうひとつは、地球を「資源」と思い、搾取し、汚染し、破壊していくのか。破壊的な行動とは、いうまでもなく、地球に不調和をもたらして、生命の流れをせき止める選択をすることです。

私たちは、大自然や身近な環境の中で、すべてに神性や仏性が宿るという、東洋古来の思想に戻り、宇宙の生命の流れと一体化する体験を取り戻すことが、いままさに必要なことのように思えます。こうしたことで、環境保全や地球温暖化への問題意識も芽生えてくるのではないでしょうか。

 

トロント東大寺国宝写真展、無事終了

3月15日から始まった国際交流基金トロント日本文化センターでの展覧会「Road of Light and Hope: National Treasures of Todaiji Temple, Nara (光と希望のみち:奈良・東大寺の国宝写真展)」が6月28日に無事に終了しました。

東大寺の特別協力により、国際交流基金トロント、日本カメラ財団、メディアアートリーグの共催で実現した同展で、私が訴えかけたかったことは、もとよりこうした古代の叡智のもつ普遍性です。

蓮華蔵世界図(大仏蓮弁毛彫図)に描かれた、壮大な宇宙の入れ子構造がインド的な宇宙観を反映させたものであるならば、華厳経で説かれる「一が多であり、多が一である」教えは、古代ギリシア哲学(プロティノス)の思想とも共通するものです。すなわち生命の「一体性」という叡智の伝統です。

シルクロード伝来の、こうした東西を貫く叡智の伝統を、宇宙的な規模で作品化したものが盧舎那大仏の蓮華蔵世界なのです。

去る5月26日の講演会&映像作品上映会には、定員80名の会場はほぼ満席の盛況となり、ショートムービー「盧舎那仏の光の道」など3作品を上映し、「すべてが一つであり、つながっている」という叡智から、いまわたしたちが、時空を超えて1300年前の平城京の精神遺産から学べることを、カナダの人々にお話できました。

そして戒壇院四天王像や日光・月光菩薩、法華堂の御本尊である不空羂索観音をはじめ、東大寺の天平彫刻の傑作に、トロントの人々に、写真作品を通して触れていただきました。

天平彫刻における東西文化の交流と融合も、「光と希望のみち」の重要なテーマです。ご来場いただいた方々にとって、1300年前の日本の彫刻作品が西洋文化と共通の起源をもち、身近に感じられた機会になったことを、心から願う次第です。そして本物を見るために、東大寺をはじめとする、奈良の世界遺産の社寺へと、カナダの人々がいずれ訪れる機会に結びつくことを願って止みません。

こうしたシルクロードの叡智をテーマに、世界の平和に役立てたく、世界巡回展「光と希望のみち」と同名の映像作品を現在企画中です。ぜひ多くの方々にご一緒いただけたらと切に願う次第です。

NY国連本部から始まり、ウズベキスタン芸術アカデミー、欧州評議会を経て、このたびトロントで開催された世界巡回展「光と希望のみち」でお世話になった、すべての関係者各位に、今一度心から厚く御礼申し上げるとともに、引き続きご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

2017年8月吉日 東京より

 

伊藤みろ メディアアートリーグ代表

Text and Photos by Miro Ito (All Rights Reserved.)

(*) 参考文献:森本公誠著『世界に開け華厳の花』(春秋社)

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