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伊藤みろ ブログ 「いのちと祈りの人類遺産」

【第23回】MIRO ITO発 メディア=アート+メッセージ No.22 ー 写真集発刊のご案内「隠し身のしるし Signs of the Intangible」(by MIRO ITO)

2023-03-16

写真集発刊のご案内

MIRO ITO著『隠し身のしるし Signs of the Intangible

日本の1400年の心体景観』

発刊に寄せて

日本文化において、心と体は一つのものであり、神性・仏性さえも宿す独自の心体景観が培われてきました。東洋の伝統では、身体は、大宇宙の縮図としての小宇宙であり、修行の「場」として捉えられてきました。

見えないカミの語源が「隠身(カミ)」の一つとされる一方で、禅においては身心一如(道元『正法眼蔵』「辧道話」1231年)の修練において解脱が目指され、そこに武道の真髄も見出されてきました。

さらに即身成仏(生身の肉体のまま悟りに至る密教の奥義)に見られる「悟りの道」としての、身体のあり様があります。

こうした伝統を「隠し身のしるし」(1)と名付け、1400年前に遡って探求する写真集『隠し身のしるし Signs of the Intangible』がこの度、発刊となりました。

同写真集は、同名の世界巡回写真展の図録を兼ね、未発表の作品や新作を加えて、撮影のテーマについて作者自らが解き明かす芸術論を、エッセイとして書き下ろしています。

註−1「隠し身」とは、見えないカミを表す「隠身(かくリみ)」を「現し身」と対比させた森山明子の造語。

写真集『隠し身のしるしー日本の1400年の心体景観』(2021年8月発刊予定)

 

東大寺伎楽面 酔胡従 重要文化財 8世紀(Photo by Miro Ito)

 

東大寺伎楽・春日大社舞楽面

副題「日本の1400年の心体景観」のとおり、合計106点(うち21点はエッセイ文中での解説用)の写真作品は、年代順に、1400年以上もの昔、シルクロードを経て、日本に伝来した伎楽・舞楽の古面から始まります。

東大寺と春日大社からのご許可を得て、752年の東大寺大仏開眼供養会で実際に使用された東大寺伎楽面(重要文化財・8世紀)9面に加え、東大寺舞楽・陵王面(重要文化財・13世紀)と春日大社舞楽面6面(重要文化財・12世紀〜16世紀)を、写真作品として収録いたしました。

これらの写真作品は、2010年のCanon EXPOおよび平城遷都1300年記念事業で開催した写真展・映像上映「祈りと奉納のシルクロード 東大寺伎楽面・春日大社舞楽面」で発表し、奉納させていただいた作品が大半を占めています。

能「敦盛」シテ方観世流能楽師 武田文志(Photo by Miro Ito)

能から舞踏へ

古代の仮面芸能の流れを受け継ぎながら、奈良時代以降の神仏習合の伝統において仏教法楽・社頭奉納として発展し、中世に演劇として大成した能楽の写真作品も収録しています。

能楽の写真につきましては、2007/2008年のニューヨーク公共舞台芸術図書館での個展「Men at Dance — from Noh to Butoh(能から舞踏へ)」での発表のため、能楽師の方々をスタジオで撮りおろす機会をいただきました。

協力演者は、奈良を本拠地とする金春穂高・シテ方金春流能楽師、また東京在住の武田志房(ゆきふさ)・武田友志(ともゆき)・武田文志(ふみゆき)シテ方観世流能楽師の方々です。

同展覧会は、能楽が演劇として大成した14-15世紀から現代まで、約600年の隔たりがある能と前衛舞踏とを対比させたもので、二つの舞の対極的な形の中に、共通項としての「霊性」をあぶり出す試みとなりました。

展覧会終了後は、舞台芸術専門図書館としては世界一の規模を誇るニューヨーク公共舞台芸術図書館に、全作品55点を寄贈しました。その中には、2006年のヴェネチア・ビエンナーレの公式イメージとなった、室伏鴻とのコラボレーション「Quick Silver(水銀)」も含まれています。「Quick Silver」は同展が参加したNY Butoh Festivalの公式ポスターにもなりました。

Quick Silver (Dancer: Ko Murobushi/Photo by Miro Ito)

舞踏家・室伏鴻とは、上記の写真展のためのコラボレーション以外にも、何回かの撮影セッションを行いましたが、今回、未発表の作品も掲載しています。さらに写真集の発刊に際し、能の「花」と舞踏の「華」についてのエッセイも、新たに書き下ろしました。

 

SAL VANILLA:ミクストメディアパフォーミングアーツ・カンパニー

デジタル空間での近未来の身体宇宙をテーマに、舞踏カンパニーSAL VANILLAとのコラボレーション作品も、収録しています。

inter/action by Sal Vanilla (Photo by Miro Ito)

SAL VANILLA(サルヴァニラ)のカンパニー名は、スペイン語の「白い部屋」に由来しています。蹄ギガとKiK_7によって1994年に創設され、映像・サウント・建築・インタラクティブメディアなどのさまざまな分野のアーティストたちとのコラボレーションを展開。身体と空間が相互作用的に作り上げる先駆的な演目を、2005年の解散までに、国内外で合計16作品発表しました。

代表作の一つである「inter/action」(2003年の六本木アリーナ杮落とし公演)を含む、舞踏家を仏像や群像肖像画に見立てた、未発表の作品シリーズを掲載しています。

 

時間の劇場 軍艦島

2015年に世界遺産に登録された長崎市の軍艦島(正式名:端島)の写真作品「時間の劇場」も、同書で発表しています。

Time Theatre (Dancer: KiK_7/Photo by Miro Ito)

舞踏家・滑川五郎、KiK_7、山口タマラ三者による「近松祭in長門」での公演の後、軍艦島には1994年に訪れ、無人島となった20年後の弔いの舞を三人の舞踏家に託しました。

舞踏家の身体は、時の行者と化し、記憶の幻影を宿す白昼夢となりました。折からの梅雨時の厚い雲間から偶さか差し込む太陽光のように、隠身のしるしが見え隠れしていました。

人生の中で神懸かりのような体験があったとしたならば、軍艦島での撮影セッションは、間違いなくその一つで、まさに奇跡のような時間をフィルムに焼き付けることができました。

これらの作品群は、1997年フランクフルト日本文化週間での個展「身体という華(A Flower Named Body)」において、発表しました。

 

身体芸術における 東西文化の出合い

かつてドイツで写真アーティストとしてデビューをした私にとって、身体芸術における”東西の出合い”は長年のテーマとなっています。最初は空手有段者のイタリア女性とのセッションで「日本的身体言語(Japanese Body Language)」をテーマにミュンヘンで個展を開きましたが、その後、多くの前衛舞踏家との出会いがありました。

2002年には、狂言師・総合芸術家の五世野村万之丞との邂逅をきっかけに、古典芸能との出合いがありました。その後、2005年より東大寺のお水取り(修二会)や春日大社・興福寺の薪御能をはじめとする、奈良の無形遺産を撮影しています。

そうした延長線の上に、奈良の国宝・重要文化財の仏像を撮影させていただいている私にとって、「隠し身のしるし」を探る旅が続く一方で、常にギリシャ・ローマ的な「神の似姿である人体」の造形美の追求が、もう一つのテーマでした。

バレエダンサー春双との出会いにより、そうした造形美の追求と同時に、「東西の出合い」というテーマが再浮上しました。春双は、キューバおよびチェコ国立バレエ団にキャラクターダンサーとして所属していた経歴を有しながら、居合道の有段者でもあることから、居合とバレエの融合したフォトセッションを、東京の世田谷山観音寺やトロントのオンタリオ湖畔で行いました。

 

A Lone Samurai (Dancer: Shunso/Photo by Miro Ito)

 

献花に代えて

世界的な舞踏家であった室伏鴻(2015年逝去、享年68歳)と滑川五郎(2012年逝去、享年61歳)は、すでに還らぬ人となっています。舞踏の歴史に残る、かけがえのない撮影コラボレーションをご一緒いただいたお二人への献花として、本書を代えさせていただきたく存じます。

Time Theatre (Dancers: Goro Namerikawa, KiK_7, Tamara Yamaguchi/Photo by Miro Ito)

 

メディアアートリーグの初書籍

本書は、メディアアートリーグが発刊する初の書籍となりました。序文は長年の友人である森山明子武蔵野美術大学教授(2023年3月の時点)が寄せてくださいました。エッセイは日本語と英語で書き下ろし、英語の翻訳と校正は、Andreas Boettcher(トロント在住)が担当しています。齋藤知恵子による装丁は、私の著書では7冊目となりました。

初版は、オンデマンド印刷を採用しています。本書の売り上げは、財団活動を目指す「メディアアートリーグ」および「本物の日本遺産イニシアティブ」の文化事業に充てさせていただきたく、皆様からのご支援をお待ち申し上げます。

最後に、本書の謝辞において記載させていただいた多くの協力者や支援者の皆さまをはじめ、お名前を記していない方々もおられます。同書が完成に至るまでにさまざまな形でご支援くださった多くの皆さまに、心からの感謝を捧げます。

令和5年3月吉日

MIRO ITO (伊藤みろ)

メディアアートリーグ&本物の日本遺産イニシアティブ

(文中敬称略)

©Photographs & Text by Miro Ito/All Rights Reserved.

※写真集は「本物の日本遺産イニシアティブ」のサイトからお求めいただけます。

MIRO ITO 写真集『隠し身のしるし Signs of the Intangible』オンデマンド印刷版

チラシのダウンロード

【第22回】MIRO ITO発 メディア=アート+メッセージ No.21 ー 広がりとつながり:新たなる連帯の次元を求めて

2022-10-20

2020年春からのコロナ禍の苦難が癒えぬ間に、2022年は激動が続いています。

嵐の時代に耐え、生き抜く知恵があるとしたら、人類共通の意識への目覚めといえるものかもしれません。

地球規模のコロナ禍や気候変動を教訓に、ロシアによるウクライナ侵攻が火種となって懸念される核戦争危機をはじめ、ポピュラリズムの台頭やエネルギー問題など、いま起こりつつあることが、人類全体の問題であることに、私たちはもはや目をそらすことができなくなっています。

 

逆風の先に見えてくるもの

人種や民族、文化や宗教の違いを超えて、地球の住人である同胞に対して寛容な気持ちを持つことで、利己に導かれた破壊行為とは対局にある「光と希望のみち」を選ぶことができます。

すべての生命が根本的に相互依存的に関係し合っているということを認識することで、人や動植物、鉱物や元素にいたるあらゆる存在のつながりと広がりの中で、自分の生が全体の一部であることに気づくことができるのではないでしょうか。

逆風の最中にあるからこそ、忍耐の中で「すべてが一つ」という意識や、新たなる連帯の次元に、多くの人々が目覚めているように思います。

 

広がりを宇宙へ

折から宇宙からの鮮明映像が届き、宇宙旅行時代も幕を開け、誰もが宇宙を意識する時代が始まりました。

宇宙という視野から眺めれば、地球そのものも一つの生命であり、宇宙の生命の一部なのです。

新しい意識や連帯の次元とは、宇宙的視野への広がりを持ちながら、地球の未来を真摯に顧みる心のあり様なのではないでしょうか。

 

中国清華大学での映像上映

(画像提供: 奈良県文化資源活用課)

さて、世界的な逆風の時代において、引き続き日本の原点である奈良の1400年の歴史と向き合い、未来へのメッセージを作品に託しています。

2022年の日中国交正常化50周年を記念する、中国清華大学と奈良県共催の展覧会におきまして、一昨年度に文化庁クラスター事業で制作した小映像作品「いまに生きる奈良 シルクロード東の終着点 1400年の精神文化の回廊」を上映させていただいています。

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  • 展覧会タイトル:
  • 「日中交流二千年 アジアをつなぐ美と精神」(9/24~12/4日)
    場所:清華大学芸術博物館(北京)
    展示品:出土品を中心とする180点(奈良県立橿原考古学研究所・博物館所蔵)
  • 映像詩上映:「いまに生きる奈良 シルクロード東の終着点 1400年の精神文化の回廊 (by MIRO ITO)」(33分)
    撮影協力(上記映像詩):法隆寺・薬師寺・東大寺・唐招提寺・西大寺・興福寺・春日大社・文化庁・奈良県・奈良市教育委員会ほか

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同展覧会では、日中交流の歴史を振り返る約180点の出土品や壁画が展示されています。「飛鳥美人」として知られる高松塚古墳壁画や法隆寺金堂壁画の複製陶板を含む、埴輪や土偶類が公開されています。また中国からは銅鏡などが陳列されています。

一方、映像作品の方は、英語版が上映されていますが、南都七大寺に数えられる古刹および春日大社の歴史を「聖徳太子から天皇政権」ごとに区切ってご紹介するものです。

展示品・出土品で紹介する古墳~飛鳥時代を経て、映像作品では飛鳥~奈良時代を中心に、日本文化の原点となった奈良の古社寺に受け継がれてきた有形無形の伝統や宝物の魅力を、総合的にご覧いただけるかと存じます。

同展覧会が「文化は国境を超える」の目標のもと、日中の2000年の文化交流史を通して、歴史的文化財や伝統を分かち合い、対話の大切さを訴える機会になればと願うところです。

(画像提供: 奈良県文化資源活用課)

映像作品「いまに生きる奈良 シルクロード東の終着点 1400年の精神文化の回廊 (by MIRO ITO)」は、奈良県文化資源活用課のYouTubeサイトでもご覧いただけます。

日本語版 https://www.youtube.com/watch?v=hes4hDE1lXI
英語版   https://www.youtube.com/watch?v=RjSWEDzltIU

 

こもりくの初瀬 特別展覧会

さて「芸術の秋」の今月、奈良県立万葉文化会館(奈良県明日香村)にて、15日から特別展「こもりくの初瀬 祈りのかたち」展が始まりました(11月27日まで)。

日本のはじまりの地であった大和中央部は、国中(くんなか)と呼ばれ、古来神々の霊場でした。

同展覧会では『万葉集』で「隠口(こもりく)の」と冠された大和・初瀬(泊瀬)にある、長谷寺の十一面信仰を基軸に、春日信仰や伊勢信仰と結びついて発展した歴史を、宝物を通して紹介するものです。

なお10月30日(日)には、同館にて特別展関連講演会 「日本のはじまりの聖地 大和四寺物語」 が開催されます。

大和四寺とは、創建1200以上の歴史を持つ、奈良中央部の長谷寺・室生寺・岡寺・安倍文殊院の四つの寺院の総称で、そのうちの室生寺山岡淳雄先生とともに、私も講師として参加させていただきます。

定員の半数までの入場制限のため、すでに満席の状態ですが、報道機関や関係者の方は、お問い合わせをいただければ、幸いに存じます。
https://www.manyo.jp/event/detail.html?id=381

講演会の模様は、後日ご報告させていただきたいと存じます。

同展覧会は11月27日までですので、飛鳥へお出かけの際には、ぜひご覧くださいませ。

それでは、朝露夕霧の肌寒い秋が深まりつつありますが、平和の大切さをますます痛感しながら、皆様のご健勝をお祈り申し上げます。

令和4年10月吉日

MIRO ITO

追伸
アーティスト・映像作家としての雅号を「MIRO ITO」に改名いたしました。
「伊藤みろ」も、作品発表時以外で併用させていただきます。
今後とも倍旧のご愛顧を賜りたく、どうぞよろしくお願いいたします。

Text by MIRO ITO/Media Art League
Photos: MIRO ITO, MIXA, Nara Prefecture Cultural Resource Utilisation Division
All rights reserved.

【第21回】MIRO ITO発:メディア=アート+メッセージ No.20 地球への愛と責任感を実践する「環境革命」に向かって

2022-01-01

「私はカモメ」—女性最初の宇宙飛行士テレシコワの肖像(ウズベキスタン・タシケント市の宇宙飛行士駅)と”地球時計”の融合(Image by Miro Ito)

 

2021年の世界は、コロナ禍との戦い、気候変動を筆頭に、新冷戦の兆し、核を巡る対立、難民問題など、再び多くの困難に見舞われました。

私たちは、これらの試練は、もはや一つの国の問題ではなく、地球全体に関わるものであることに、否が応でも気づかされました。

とりわけ、自然現象における大変動を地球からの警告と捉えるならば、逆境から見えてくる真理とは、「私たちは一つであり、すべては一体である」という、普遍の法則です。

私たちは、同じ空気を吸い、一つの海と空を抱く、母なる地球に生かされているのです。

 

青い地球の涙(Image by Miro Ito)

 

今や生産と消費・効率と利益優先の文明観から、平等な循環と分配・共有を原則に、環境とのバランスを優先する、新しい世界秩序へのパラダイムの転換を、待ったなしで決断する時が来ています。

現在の状況を地球優先の新しい視点で見つめ、生活における優先順位を再配列し、刷新させる必要があります。

新年は、産業革命、IT革命に続く「環境革命」といいうる新しい時代の幕開けなのではないでしょうか。

 

未来に向けて、地球が持続できるかどうかについて、人類の歴史が今後どう展開するかについて、現在の私たちには、その責任があります。

この未来への責任を、愛と創造力を持って受け入れ、世界に利するかたちで発展していくことが、まさに新しい時代のフロンティア・スピリットなのだと信じるところです。

2022年には、愛と責任感と創造性が新しい時代のキーワードになることを祈りつつ…

 

令和4年元旦

MIRO ITO (伊藤みろ)& Media Art League

【第20回】MIRO ITO発:メディア=アート+メッセージ No.19 国のはじまりの奈良ー聖徳太子・聖武天皇「日本の二人の聖人」から大和四寺「花巡礼」まで (by Miro Ito)

2021-10-21

【ご挨拶】

2021年の奈良大菊人形展(10月30日~11月7日・奈良公園バスターミナル会場)開催にちなみ、記念講演をさせていただく運びとなりました。

本年の菊人形展は「聖徳太子没後1400年」をテーマに、聖徳太子と推古天皇、蘇我馬子など、聖徳太子と関わりのあった人物の菊人形が展示されます。

また同日に始まる本年の正倉院展(10月30日~11月15日、奈良国立博物館)のテーマは大仏造立です。752年の大仏開眼法要において、東大寺に献納された品々がまとまって出陳されます。

これら「聖徳太子1400年御遠忌」と大仏開眼供養会にちなんだ正倉院展を記念し、聖徳太子と聖武天皇の偉業に見られる「普遍のこころ」をテーマに、映像上映ならびに解説をさせていただきます。

 

映像詩「いまに生きる奈良」(製作:いかす・なら地域協議会、監督・撮影・文:Miro Ito)より

 

日本の二人の聖人 世界的な視点から見つめる偉業

私にとっての「心のすみか」である奈良の世界遺産・国宝・宗教行事を取材し始めて16年以上が経過し、奈良に始まる日本の精神文化を海外に発信する国際文化事業を、ライフワークとして、手掛けさせていただいてまいりました。

かつてNYで体験した「9.11同時多発テロ事件」を契機に、混迷に向かう世界への答えを求めた時、日本の1400年の神仏習合の伝統にたどり着きました。それ以来、日本の二人の聖人、聖徳太子と聖武天皇の偉業を取材し、多くの先生がたから学ばせていただきました。

世界的な視野から「聖人」と呼ぶにふさわしいお二人の業績を、微力ではございますが、二つの映像作品を通してご紹介しながら、解説をさせていただきたいと存じます。

「国のはじまりの地・奈良」へお出かけの際は、ぜひ足をお運びください。

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奈良菊人形展~国のはじまりの地・奈良~記念講演

「日本の二人の聖人 聖徳太子と聖武天皇~時を超える普遍のこころ」

講師:MIRO ITO (伊藤みろ)

主催:文化庁、日本芸術文化振興会、奈良県

日時:2021年10月30日(土)午後17:00~18:20

場所:奈良公園バスターミナル レクチャーホール

定員:150人(参加無料、先着順)

お申し込み: www.asahi-family.com/miro/

お問い合わせ:「普遍のこころ講演会」事務局 (Tel:06-6201-0638/平日10:00-16:00)

協力:いかす・なら地域協議会、法隆寺、東大寺

【プログラム】

❶ 映像詩「いまに生きる奈良」(前半) :  聖徳太子から鑑真和上の来日まで

❷ 解説

❸ 映像詩「大仏さまは生きている」

❹ 映像詩「いまに生きる奈良」(後半) :  南都六大寺と春日大社 シルクロード交流の証

 

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【同時開催写真展】

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「大和四寺 みほとけを荘厳する花景観 

長谷寺~室生寺~岡寺~安倍文殊院 Photo by Miro Ito」

期間:2021年10月30日~11月7日

場所:奈良公園バスターミナル 1Fギャラリー

主催:奈良県

協力:奈良大和四寺巡礼の会(長谷寺、室生寺、岡寺、安倍文殊院)

奈良県ビジターズビューロー

機材協力:キヤノンマーケティングジャパン

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長谷寺の桜 東側から本堂を望む

 

菊人形展と同時開催にて、疫病退散祈願の聖地である大和四寺における「みほとけを荘厳する花景観」をテーマにした写真展を、2021年10月30日から11月7日まで、奈良公園バスターミナル1Fで開かせていただきます。

奈良県中央部に位置する長谷寺・室生寺・岡寺・安倍文殊院の「大和四寺(やまとよじ)」は、いずれも1200年以上の歴史を誇る古刹です。

日本の曙の地である奈良県中央部には、かつて磐余(いわれ)・泊瀬朝倉・飛鳥・藤原京といった都が置かれ、古来「国中(くんなか)」と呼ばれていました。

そこは美しい自然全体が季節ごとに色とりどりに開花・紅葉し、極楽浄土にも比せられる、豪奢な花景観を見せています。

山々に囲まれた長谷寺・室生寺は、ほとばしる自然の輝きが季節ごとに、豊かな色彩の交響曲を奏でる別世界です。

長谷寺が日本最大級の観音様の「観音霊場」ならば、深い山奥に鎮座する室生寺は、女人禁制の高野山に対して「女人高野」として知られる聖地です。

「日本最古の厄除け寺」岡寺では、桜や石楠花で埋め尽くされた参道から、飛鳥の山々が一望でき、古代日本人の思いと出合うことができます。

また「日本三大文殊の一つ」安倍文殊院は、桜の名所・桜井にあり、春には桜、秋には満開の秋桜が荘厳する別世界となります。

岡寺 春の飛鳥を借景する枯山水

 

それぞれ花そのものが、みほとけの慈愛の賜物であることが感じられます。

大和四寺は、古くからの疫病退散の巡礼地として、治癒を求める参拝客が全国から訪れていますが、コロナ禍の収束への願いを込めて、ご案内させてくださいませ。

奈良公園バスターミナル屋上の菊人形展と併せて、ご鑑賞くださいませ。

令和3年10月吉日

MIRO ITO 伊藤みろ

Photo & Text by Miro Ito. All rights reserved.

 

【第19回】MIRO ITO発:メディア=アート+メッセージ No.18「本物の日本遺産イニシアティブ」発足のご案内

2021-08-07

世界に対する答えを見つける

この1年半は、世界の多くの人びとにとって、忍耐の時間でした。

TOKYO 2020 オリンピックでは、国籍、人種を超えた世界最高峰のアスリートたちが熱戦を繰り広げ、多くのアスリートがコロナ禍による延期の1年の結果、逆境をチャンスに変えた成果を見せてくれていました。忍耐とは、それ自体が一つの活動の力となりうることに、改めて気づかせてくれます。

コロナ禍という、未曾有のパンデミックに世界が晒され、2021年8月6日の時点で、2億人100万人が感染し、427万人が死亡した世界的な出来事を前に、世界は一つの運命共同体である、という思いが強まるばかりです。

コロナ禍がきっかけとなった新しい時代のための新しい意識とは、分断化がますます進む世界において「世界は一つであり、私たちも皆一つなのだ」とする意識を全開させることなのではないでしょうか。

この意識は、もう一つの重大な危機である、気候変動問題とも切り離せないものです。

江戸時代後期の世界地図(部分、Ensign, Bridgman & Fanning)

 

「本物の日本遺産イニシアティブ」

私自身、ニューヨークで体験した9.11同時多発テロ事件以来、世界の一体性へのメッセージを発信すべく、日本の1400年の歴史の中に、東西文化の交流の証を探る「光と希望の道」プロジェクトをスタートさせました。

それから間もなく20年が経過し、1400年の日本文化とシルクロードのつながりを展覧会や書籍、映像作品として「見える化」させ、コロナ禍以前には、2016年から2019年の間に、外務省国連日本政府代表部・在外公館や国際交流基金、日本カメラ財団との共催で、世界巡回展を11カ国12都市で開催いたしました。

その後、世界での展覧活動はコロナ禍の影響を受けて保留中であるものの、その静止の期間を生かして、このたびオンラインでの活動を本格化させるべく、国際広報事業「本物の日本遺産イニシアティブ」をスタートさせました。

同イニシアティブでは、1400年の歴史以来、シルクロード諸国からの恩恵を受け続けた日本文化から、世界の未来にいかに貢献しうるかをテーマにしてまいります。

そのために独自の「メディア=アート+メッセージ」づくりを行いながら、中期的に財団設立を目指し、同じ志を持つかたがたを同志=会員として、募っていく活動です。

 

映像詩「いまに生きる奈良」(33分)

映像詩「いまに生きる奈良」(監督・撮影・文:MIRO ITO 伊藤みろ) 製作:いかす・なら地域協議会

さて新しいWEBサイトのご案内を兼ね、2005年より15年以上かけて取材をしている奈良への思いの丈を込めさせていただいた、映像詩「いまに生きる奈良 シルクロード東の終着点〜1400年の精神文化の回廊」という作品のご案内をさせてくだいませ。

同作品は、文化庁クラスター事業「いかす・なら地域協議会」の製作で、私が監督・撮影・文を手がけさせていただきました。2006年から本年1月までの撮影をもとに、33分の映像にまとめたものです。

南都六大寺+春日大社の伝統をご紹介しながら、奈良をシルクロード東の終着点であり、日本の神仏習合の1400年の聖地として位置付けるものです。

本年の聖徳太子1400年御遠忌にちなみ、東アジアにおいて仏教の教えを元に国づくりを行い、国際交流の先鞭をつけた聖徳太子の偉業の紹介に始まり、国難克服・国民救済のための復興事業である聖武天皇による大仏造立、美術や芸能として継承されきた神仏習合の麗しき伝統、さらに奈良にいまも息づく東西文化の交流の証の粋を、映像詩としてつづります。

「本物の日本遺産イニシアティブ」のご案内かたがた、「いまに生きる奈良」をご覧いただけたらと願い、お知らせ申し上げます(※下記リンク Cinepoetry をクリックしてください)

Cinepoetry

それでは「本物の日本遺産イニシアティブ」におきましては、ぜひ皆さまとご参加いただければ、幸いに存じます。

興味を抱いていただけれるようでしたら、同イニシアティブのサイトへお越し下さいませ。

 

「本物の日本遺産イニシアティブ」サイト: japan-authentic-heritage-initiative.org

 

猛威を振るうコロナ禍の収束を祈りつつ、世界の一体性への願いとともに、引き続きご厚誼のほど、どうぞよろしくお願いたします。

末筆ながら「本物の日本遺産イニシアティブ」発足のために、ご協力をくださった多くのかたがたに、心から厚く御礼申し上げます。

令和3年8月7日

MIRO ITO 伊藤みろ

本物の日本遺産イニシアティブ: japan-authentic-heritage-initiative.org

メディアアートリーグ : mediaartleague.org

Photo and text by Miro Ito, Japan Authentic Heritage Initiative/Media Art League. All rights reserved.

【第18回】伊藤みろ発:メディア=アート+メッセージ No.17 清らかな蓮のように、自然の叡智に向かう

2020-04-26
1300年前の種を受け継ぐ奈良の蓮

毎日、世界の多くの国々で報じられる言葉を失う惨状を、深まる悲しみともに切り抜けながら、新しい時代が始まろうとしています。

新型コロナ感染の災禍とともに、一人一人の自粛への自覚が求め荒れるつつある今、これを乗り越えることができた未来では、「BC(Before Corona) 」「AC (After Corona) 」といわれる世紀の大転換が起こると予見されています。

かつて疫病による人口激減が賃金上昇を引き起こし、労働の機械化が一気に進行した産業革命後のヨーロッパのように、コロナ感染拡大によって、これまでの生活の変化を余儀なくされ、労働のIT化やAI化への変革が後押しされつつあります。

一方、人同士の距離感の拡大によって排他的風潮と疎外感が広がり、世界の分断化だけではなく、社会の管理・監視化が進むことが懸念されています。コロナ感染拡大は、もはや伝染病との戦いである以上に、信頼と協調に基づく社会生活、ひいてはヒューマニティと人権への挑戦となっています。

奈良・大峰山の石仏観音像

蓮華座

さて、仏陀の悟りの姿である仏像は、両足または片足の甲を反対側の腿の上に乗せる姿勢(結跏趺坐または半跏趺坐)で座っています。

不自由でありながらも、もっとも身体を安定させるため、禅定(ぜんじょう)の修行法として、蓮華座とも呼ばれます。

仏陀は、世界そのものを、蓮華に喩えました。また宇宙を一輪の蓮華の上に立ち現れる世界(小宇宙)の無数の集合体(大宇宙)として表し、さらにその大宇宙が無数に点在する教えを説いています。この光景は、奈良・東大寺大仏さまの蓮弁に「蓮華蔵世界」として1300年前に刻まれました。

蓮華は、泥の中で育まれる清浄心の喩えでもあります。煩悩にまみれた世の中でも、汚れのない心のあり様が立ち現れることの象徴です。さらに私たちひとりひとりが、かけがえのない命の華に他なりません。

有限の中で無限に目覚める

外出自粛や自宅待機という社会的な自由が阻まれる中、瞑想をすることで心の安静を保つ乗り越え方があります。

蓮華座を組んで静かに座ると、有限な身体の制約の中で、心が無限に開かれていくことが感じられます。 無際限の宇宙に向かって自我を解き放つことで、自分がなぜこの世に存在するのか、何をしなければいけないのか、どこに向かいつつあるのか、真実を求めていく限り、いつしか答えも自ずと立ち上ってくることでしょうか。

その先に開かれてくるのは、すべてが絶え間なく流転する、という自然の本性であり、私たち自身も自然の一部である気づきです。

すべてが相互につながり合い、支えあっている自然の命こそが、私たちの存在の本源的な要素であることに目覚め、地球という命を守るために、新しい自粛の機運が、これまで以上に高まることが願われるばかりです。

命の源であり、命そのものである地球

叡智に向かう選択

1300年前の蓮の種から復活した蓮は、今年も、私が愛してやまない古都・奈良で花を開かせます。 

時空を超える蓮のような清らかな未来を思い描きながら、自然の叡智への目覚めとともに、「効率優先」のこれまでのグローバル化へ逆戻りするのではなく、「いのち優先」のグローバル化の始まりを祝福するものであってほしい、と願われるところです。

コロナ感染拡大と地球温暖化も、ともに私たちの命に関わる重大な危機です。私たちの選択によって、地球の汚染がどれほど緩和されるか、奇しくもコロナ危機は、私たちに示してくれました。

人の命とともに、大元である地球の命を守りながら、自然の智恵によって清められる新しい時代の開花を願いながら…

合掌

令和2年4月吉日

伊藤みろ メディアアートリーグ

Media Art League

East meets West, North meets South through “Media = Art + Message”

Photographs & Text by Miro Ito/Media Art League. All rights reserved.

【第17回】伊藤みろ発:メディア=アート+メッセージ No.16 国境を超えて地球を愛する 

2020-01-03

新年明けましておめでとうございます。

皆様にとって新年が、ご多幸の年となることをご祈念申し上げます。

新たな10年の試練

持続可能な未来をどう描くか、いまや世界は試練にさらされています。地球規模での気候変動が予測を超えた速さで進み、世界気象機関(WMO)によると、過去5年間は観測史上、最も暑かった5年間でした。私たちに今必要なのは、地球環境の持続性にかかわる脅威と取り組む生き方を、真摯に求めていくことです。

センス・オブ・グラティテュード

私たちのいのちは、地球のいのちとひとつです。地球の健全さを私たち自身のことと考え、最優先課題として、私たち自身の暮らし方と結びつけ、新しい価値体系を生み出す生き方へと、ともに歩むということを、実践していきたいものです。持続可能な生き方の基本は、私たちが生かされている自然環境を慈しみ、自然の恩恵に感謝することです。慈しみと感謝の連鎖が、気候変動に歯止めをかける意識を育み、持続可能な未来を構築できるのではないでしょうか。

人類という真の国籍

地球温暖化には、国境がありません。地球を守るには、人類という単位が必要です。いまこそ「人類という真の国籍」(H.G. ウェルズの言葉)に目覚めていくべきときです。

人類愛、自然愛、地球愛

自然を慈しむこころは、神道の基本であり、仏教では、すべてのつながりを宇宙の真理として説いています。「隣人を愛する」というキリストの教えは、人類愛を根底にしながら、生きとしいけるものへの愛へと開かれていくものです。人も自然も、水も空気も、光もエネルギーも、循環する万物のすべてに感謝に満ちた態度で臨むこと。日々の瞬間瞬間に、いまここで生かされていることに感謝し、人類愛、自然愛、地球愛に向かって開かれ、お互いにつながっていくこと_。私たちの希望は、私たちの愛あるつながりと行いに帰結するのではないでしょうか。

本年も、東西南北のつながりと心の連帯を訴える文化芸術プロジェクト「光と希望のみち」をどうぞご一緒くださいませ。新年もどうぞよろしくお願いいたします。

令和二年一月吉日

伊藤みろ メディアアートリーグ
Media Art League

East Meets West, North Meets South through “Media = Art + Message”

Photographs & text by Miro Ito/Media Art League. All rights reserved.

Photo (above) The Afrasiab painting (part), Afrasiab Museum, Samarkand, Uzbekistan (7-8th century CE)Photo (below): A statue of Apollo reclining Buddha-like (from [former] Portuguese Royal Family Collection), National History Museum, Rio de Janeiro, Brazil​​

【第16回】伊藤みろ発:メディア=アート+メッセージ No.15 アテネ・チュニス・奈良:世界の3つの古都を巡る、東西・南北文化の源流への旅

2019-10-07

本年1月のアテネに続き、先月9月21日から10月5日まで、アフリカ大陸チュニジア共和国のバルド国立美術館にて、「光と希望のみち」展が開催されました。

2016年5月にNY国連本部でスタートして以来、8カ国10箇所目の巡回先となり、主催は在チュニジア日本国大使館、チュニジア文化省、国立バルドー美術館、共催は日本カメラ財団、メディアアートリーグです。 

在チュニジア日本大使館開設50周年記念事業、チュニジアア国立バルド美術館「光と希望のみち」

 

アテネでは、日希修好通商航海条約締結120周年記念事業キックオフ行事として、そしてチュニジアでは、在チュニジア日本国大使館開設50年を記念する催しとなりました。これらの二つの式典は、展覧会のオープニングを兼ね、ストラスブールやリオ・デ・ジャネイロ、メキシコシティに引き続き、共催者ならびに作者として、スピーチをさせていただく大変名誉な機会を頂戴いたしました。

(チュニジア日本大使館開設50年を祝福するエラビディン文化大臣とナイティギル館長のご挨拶を挟んでの、清水信介大使のご挨拶)

 カルタゴとユーラシアの接点

アテネでは、ギリシャから奈良までヘレニズム文化の伝搬の中に、東西文化の源流を辿ることで、すべてが一つであり、皆つながっていることを提示させていただきました。

そしてチュニジアでは、古代オリエント文明に遡る、カルタゴ帝国(前814年~前146年)とユーラシア大陸の文化遺産との接点をあぶり出す試みとなりました。

地中海世界において、クレタ文明(前20世紀~前14世紀)の後、ミケーネ文明(前16世紀~前12世紀)を受け継いだフェニキア文明(前1200年~前800年頃)がカルタゴ帝国として花開き、700年の間、海の交易で栄え、ギリシャ文化と混じり合いました。アレクサンドロス大王によって、前326年以降、全オリエント地域が統一されると、エジプトからカルタゴ、メソポタミア、ペルシア、インドにいたる広大な地域で、ギリシャ文化と多文化が豊かに融合し合って、国際的なヘレニズム文化が生み出されました。 

(バルドー美術館所蔵「笑み面」[前4~前3世紀]と
春日大社所蔵「地久面」[重要文化財、1185年]/撮影協力:バルドー美術館・春日大社)

こうした歴史を紐解きながら、スピーチでも触れさせていただきましたが、カルタゴ帝国と日本文化をつなぐ接点があるとすれば、国立バルドー美術館所蔵のカルタゴの仮面かもしれません。同館の特別な許可を得て撮影させていただいた紀元前4~3世紀の陶製の笑み面、その魔を寄せ付けない爽やかな笑顔は、舞楽の地久面(春日大社蔵、重要文化財、1185年)との共通点が見出せます。

両者にはおよそ1500年の開きがあるものの、海のシルクロード諸国の王朝芸能の流れを汲む舞楽の中で、発祥が謎とされる地久面のルーツは、私見ながら、カルタゴにあるのかもしれないと思えるほどです。

(伊藤みろのスピーチの様子、2019年9月21日バルドー美術館「光と希望のみち」オープニング) 

伎楽面・舞楽面のルーツを求めて

またギリシャ国立考古学博物館蔵の伝アガメムノンの黄金マスク(前1550~1500年)には、遥か3500年前のミケーネ文明の栄華が偲ばれます。金・銀・銅・陶製の埋葬用の仮面は、生前の顔に似せたマスクを被せることで、不死の存在とする意図があったといわれます。

(伝アガメムノンの黄金マスク[前1550~1500年]とギリシャ大理石製喜劇面[前2世紀]、撮影協力:アテネ国立考古学博物館)

呪術や祭祀などの宗教的儀礼を中心に、仮面は不可知な世界と私たちをつなぐ変身の装具として、文化の中で表されてきましたが、それを演劇にまで高めたのは、古代のギリシャでした。紀元前2世紀の大理石製ギリシャ喜劇面は、広い意味で、伎楽面や舞楽面のルーツといえます。

当日は、チュニジア国営TV局(第一チャンネル)から取材をいただきました。チュニジアとギリシャ、そして日本に共通する類似点を辿り、写真作品として見せることで、私たちの文化の源流もひとつであり、そのことから東西・南北を貫く連帯の心を訴えることができたとしたら、本望に存じます。

(チュニジア国営TVの記者との記念撮影)

東京「奈良まほろば館」の講演会

さて10月13日(日)には、東京日本橋三越前にある「奈良まほろば館」で講演会を行い、「正倉院展を前に~ヘレニズム文化と奈良」について語らせていただきます(午前11:00~12:30分・午後13:30~15:00)。

その際には、中央アジアにおける仏像の起源を探りながら、その伝搬ルートと奈良の仏像に残されたヘレニズム文化の影響について、ギリシャやチュニジア、ウズベキスタンやパキスタン等を取材した成果をもとに、私見を述べさせていただきたいと存じます。 

ご興味のある方は、ご拝聴いただきたく、以下のURLをご参照くださいませ。https://www.mahoroba-kan.jp/course.html

(東京「奈良まほろば館」での講演会「ヘレニズム文化と奈良 正倉院展を前にして」10月13日11:00〜12:30&13:30〜15:00)

奈良シルクロードシンポジウムと「光と希望のみち」里帰り展

また10月19日(土)には、奈良県・文化庁・国土交通省の主催にて「2019 奈良シルクロードシンポジウム」が、平城宮跡歴史公園・平城宮いざない館にて開催されます(13:30~16:30)。

基調講演は、奈良国立博物館・松本伸之館長が「シルクロード文化の結晶 奈良」についてお話をされるほか、本年1月の「光と希望のみち」展の会場となったギリシャ国立ビザンチン・キリスト教博物館より、ゲスト講演者が来日されます。ペリアンドロス・エピトロパキス展示・交流・教育部長&エフィ・メラムヴィリオタキ東アジアコレクション学芸員のお二人が、ギリシャ側から、シルクロードとヘレニズムおよびビザンチン文化の旅について、お話をされます。 

私はパネリストとして、第二部に参加いたします。また同時開催で世界巡回展「光と希望のみち」の里帰り展を同館で開催いたします(10月27日まで)。

さらにシンポジウム終了後は、これまで海外で披瀝してきた「伎楽バレエ」(踊り手:春双、芸術監督:伊藤みろ)を、公式での国内初の演舞予定です。

ご参加いただける場合は、下記URLにてお申し込みくださいませ。https://www.sap-co.jp/event_detail/silkroad2019_1/

(「奈良シルクロードシンポジウム2019」10月19日開催予定)

☆☆☆☆☆

本年度は、古代ミケーネ文明の発祥の地であるギリシャから、古代フェニキア文明を継承する旧カルタゴ帝国のチュニジアまで「光と希望のみち」の思いをつなげることができ、大変素晴らしい体験ができました。

ビザンチン・キリスト教博物館、バルドー国立美術館、在ギリシャ日本国大使館、在チュニジア日本国大使館をはじめ、主催・共催およびご後援をいただいた各団体、撮影のご協力をいただいた皆様に、心から厚く御礼を申し上げます。これからも世界各地で世界巡回展「光と希望のみち」を通して、ライフワークとして、奈良を中心にシルクロードの遺産を受け継ぐ日本文化の1400年の深層、そしてそこから見えてくる未来への連帯と寛容へのメッセージを、発信させていただきたいと誓っております。

「光と希望のみち」は、これからも続きます。ぜひご一緒くださいませ。

令和元年10月吉日

伊藤みろ メディアアートリーグ

Photo & Text by Miro Ito/Media Art League. All Rights Reserved.

(文中敬称略)

【第15回】伊藤みろ発:メディア=アート+メッセージ No.14 フランク・ロイド・ライトが受け継いだ日本建築のDNAを求めて

2019-05-02

平成から令和に変わる時代の大きな節目を迎え、在シカゴ日本国総領事館広報文化センターにて「Edo/Tokyo — Seen through its Edifices(建物にみる江戸・東京)」展を4月15日から30日まで、在シカゴ日本国総領事館、日本カメラ財団およびメディアアートリーグにより、共催いたしました。

本年は、明治維新150周年の翌年、そして東京オリンピックの前年という狭間の年に当たることから、江戸から明治への移行期の東京をテーマにしました。これまで写真によって紹介される機会がほとんどなかった明治の草創期である1870年から1877年にかけて、日本との条約の交渉にあたっていたイタリア全権公使バルボラーニ伯爵 (Conte Raffaele Ulisse Barbolani [1818-1900]) が故郷に持ち帰った写真を展示いたしました。

(伊藤直樹シカゴ日本国総領事の挨拶)

トークイベント

復活祭休暇の前日にあたる4月18日(木)には、スペシャルトークイベントを開催しました。当日は66名の招待客で賑わい、伊藤直樹シカゴ総領事のご挨拶にいわざなわれ、江戸から明治への東西文化の出合いを追体験いただきました。

同総領事館広報文化センターでは、2017年以来、半年に一度の割合で、展覧会を共催させていただいていますが、毎回、日本文化についての独自の洞察を紹介する関連レクチャーも、講師として担当しています。

今回は、江戸から明治へと大きな変革を受けながらも、1400年以来、受け継がれ進化し、モダニズムの伝統とともに、現代においても深化しつづける「日本建築のDNA」について、お話をさせていただきました。

(伊藤みろレクチャーの様子)

特にモダニズム建築の世界的な「聖地」の一つである、シカゴとの接点を探る意味で、フランク・ロイド・ライトの建築作品への影響を、日本建築の1400年の伝統の中から、あぶり出す試みを行わせていただきました。

実際、一般にはあまり知られていませんが、明治維新を契機に、日本の建築が西洋の様式を急激に学んでいく最中、まさに同時並行で、19世紀末以降、西洋では日本の浮世絵が印象派絵画に大きな影響を与えたように、西洋建築においても、日本の社寺や家屋に影響を受けた「逆の流れ」が急速に展開していたのです。

とりわけ、コロンバスの新大陸発見400年を記念したシカゴ万博(1893年)において建てられた日本パビリオン「鳳凰殿(Ho-o-Den) 」は、歴史主義様式の復古的な建築からの脱却を図ろうとしていたアメリカの建築界に、衝撃をもって迎えられました。それを代表するのがフランク・ロイド・ライトで、万博の翌年の1894年には、壁を作らない大きな平面を特徴とするプレーリースタイルが発表され、モダニズム建築運動の発端の一つとなりました。

もとより、シカゴ万博の鳳凰殿(日本パビリオン)は、宇治の平等院鳳凰堂をモデルにした建物でしたが、そこに結実された日本文化1400年の伝統、とりわけ柱と梁で作られた壁を作らない木構造、多重の屋根やひさしの意匠、寝殿造り様式に見られる、庭園を中心に蔀戸(格子)や妻戸(観音扉)を開けると、外部空間と内部空間が溶け合う空間設計が、西洋建築のあり方を根本的に変える要素として、受けとめられました。

(シカゴ万博「鳳凰殿(日本パビリオン)」1893年築、1946年焼失、
出典: シカゴ美術館アーカイブ)

日本の建築は、仏教とともに渡来した隋・唐の様式をもとに、飛鳥・奈良時代に木質構造の仏教建築が花開きました。神仏集合の伝統とともに、平安〜鎌倉〜室町時代を経て、高度に深化した木造の寺院建築は、家屋建築においても、時代時代において、社会構造や生活様式の変化、精神性や美意識の発展とともに、日本独自の発展を遂げ、寝殿造り、書院造り、数寄屋造を生み出していきました。

そうした解説を行いながら、日本建築のDNAの究極の形を近世、とりわけ15世紀末〜16世紀以降の「接客空間」としての茶席、すなわち茶室に凝縮された表現主義的な小宇宙や有機建築の中に見出していくレクチャーとなりました。

(トーマス・ガウバッツ准教授の講義)

続くレクチャーは、ノースウェスタン大学のトーマス・ガウバッツ准教授による江戸庶民の生活空間についてでした。明治維新後も、庶民の住居空間が変わらなかった点について、式亭三馬の「浮世床」を題材にとりながら、ユニークに紹介していただきました。

建築、音楽、身体におけるさまざまな東西の出合い

トークイベントの最後には、滝廉太郎の「荒城の月」をバレエとして仕立て、国際派バレリーナ春双が舞いました。芸術監督は私自身が務め、明治の文明開化の波の中で、過ぎ去る行く江戸を偲びながら、擬洋風スタイルの衣装をデザインし、明治の東西文化の出合いを身体を通して、しなやかに示すことができました。音楽は、Hagiが琴や波の音、白州の玉砂利を踏む音などの日本的な要素を使って、サウンドデザインを手がけました。

(バレエ「荒城の月」を踊る春双)

「建物にみる江戸・東京」展は、2018年8月〜9月に日本カメラ財団JCIIギャラリー(東京千代田区)で開催されました。このたびのシカゴ展の後は、東京オリンピックとの関連から、今後、他の国へも巡回できたらと願うところです。

イタリア公爵が持ち帰ったまま135年間封印されていた江戸・東京の景観は、銀座大火(1872年)、関東大震災(1923年)に続く第二次世界大戦の東京空爆により、いまは失われてしまった往時の東京を捉え、建築史においても、類い稀なる「東西文化の出合い」を克明に伝えています。

明治時代以降、同時に逆方向で進んでいた東西二つの建築の相互影響を考えるとき、現在、日本の建築家が世界的に大活躍する土壌も、透けて見えてくる気がします。

末筆ながら、このたびの展覧会開催のためにご尽力いただいた多くの皆さまに、共催者を代表して、心から厚く御礼申し上げます。

令和元年年5月吉日

伊藤みろ メディアアートリーグ代表

(在シカゴ日本国総領事館広報文化センター)

(更新: 2019年6月21日)

【第14回】伊藤みろ発:メディア=アート+メッセージ No.13 ギリシャと奈良をつなぐヘレニズムの華

2019-01-16

「光と希望のみち」展は、2016年5月にNY国連本部で始まり、7カ国8都市目の巡回先として、神話と東方教会の聖地であるギリシャへやってまいりました。

日希修好通商航海条約締結120周年記念事業キックオフ行事として、ビザンチン・キリスト教博物館で1月16日から開催されます(2月10日まで)。

開催場所のビザンチン・キリスト教博物館は、ギリシャ国会議事堂(旧王宮)やフランスやアメリカ、オーストリアなどの各国大使館、博物館が立ち並ぶアテネのメイン通り、ヴァシリシス・ソフィアス大通りにあります。

この博物館の二階の企画展ギャラリーにて、天平彫刻の最高傑作である東大寺の至宝を中心に、春日大社の舞楽面を加えた奈良の国宝・重要文化財46点が、写真作品として、ギリシャで初めて紹介されます。もとより同博物館では、日本をテーマにした企画展は、1914年の創設以来、初めてのことだそうです。

アテネの聖地の中の「平城京」

世界でも有数のキリスト教博物館の二階に、日本の神仏混交の聖地である「奈良」がすっぽり入ってしまったような、奈良の神秘的かつ聖なる雰囲気が、厳かな静けさを湛えています。

“Road of Light and Hope” at the Byzantine and Christian Museum, Athens

とりわけ大仏さまの作品がかけられた広間からは、アテネで一番高いリカヴィトスの丘上のアギオス・ヨルギオス教会が望まれ、神々を抱く天の玄関にいるような神妙な景観が開けています。

アクロポリスの丘と双璧をなす、標高227mのリカヴィトスの丘は、カラスの凶報により、女神アテナが落とした岩が山となったといわれますが、ギリシャも、日本と同様、多神教による汎神観の脈絡が自然と共に今も息づいているように思えます。

View from the terrace of the Byzantine and Christian Museum

女神アテナの岩山を眺めていると、山自体がご神体の奈良の三輪山を思い出します。頂上のヨルギオス教会は、元伊勢と呼ばれる檜原神社にも思えてきます。

ヘレニズム文化の華

もとより、仏像や仮面も、ギリシャの神々を喜ばす奉納像(アガルマ)を起源とすることから、天平彫刻に反映されたヘレニズム文化の影響を、古代の東西文化の交流の証として紹介する同展は、ギリシャへの「恩返し」のような趣旨を担っています。

ここでは、古代ギリシャの神々も、イエスキリストも、展覧会の中の仏陀も天部も菩薩も、伎楽面も舞楽面も、清らかな空気に包まれて、清涼感と静粛を湛えて共存しているような、平和そのものの調和があることを感じさるを得ません。

Main entrance of the Byzantine and Christian Museum

この調和のとれた平衡状態を目指していくのが「光と希望のみち」展の伝えるメッセージであり、そのモデルは1400年前に「和」を唱えた聖徳太子にさかのぼるものです。

アレクサンダー大王の東方遠征とともに、ヘレニズム文化が中央アジアへ伝搬し、仏像となって中央アジアからカシュガル、コータンまたはクチャ(〜トルファン)、敦煌、長安を通って奈良に伝えれらた「叡智」とは、こうした共栄共存の道に他なりません。

会場であるビザンチン・キリスト教博物館のアイカテリーニ・デラポルタ館長も、こうした共存の意義を発信するために、同博物館で、日本の仏像展を開きたかったそうです。物質的な世界の価値観では見えにくなってしまっているものの、世界の異なる宗教行事や宗教美術に結実されている共通の「光」があることを、このたびの展覧会で見せていきたいそうです。

東西文化の源流をつなぐヘレニズム文化の華麗な変遷を、ギリシャから奈良まで辿ることで、すべてが一つであり、皆つながっていること。皆それぞれがかけがえのない華であることを訴えていくのが、「光と希望のみち」展の趣旨になり、それを奈良の世界遺産や国宝・重要文化財の写真や映像作品、講演会で見せていくものです。

日希修好通商航海条約締結120周年記念式典

1月14日の記念式典では、ビザンチン・キリスト教博物館のアイカテリーニ・デラポルタ館長、ゲオルゲ・カトロウガロス・ギリシャ外務副大臣、清水康弘駐ギリシャ日本大使がご挨拶されましたが、ご挨拶の中で「光と希望のみち」展につきましても、「日本とギリシャの古代からのつながりを示す最高の展覧会」とのお褒めの言葉を頂戴いたしました。

それは、まさしく奈良の1400年の伝統力が培ってきた芸術の力、そしてシルクロードを経て、東西文化の融合の結果花開いた、日本独自のヘレニズムの華への賞賛にほかなりません。

His Excellency Ambassador of Japan to Greece, Mr. Yasuhiro Shimizu

なお1月29日(19時30分〜21時)には、ビザンチン・キリスト教博物館での講演会も予定しています。詳細は、ビザンチン・キリスト教博物館のサイトをご参照くださいませ。

http://www.byzantinemuseum.gr/en/?nid=2371

ギリシャ展の様子は、また第二弾をご報告したいと思います。

末筆ながら、この度の展覧会開催のために、ご尽力いただいた関係各位に、心から感謝を申し上げたいと存じます。

アテネより

2019年1月吉日

伊藤みろ メディアアートリーグ代表

Text by Miro Ito /Media Art League. All Rights Reserved.

“Road of Light and Hope – Voyage of the Hellenism to Japan”

Photographs and Text by Miro Ito

Byzantine and Christian Museum

場所:Leoforos Vasilissis Sofias 22, Athina 106 75, Greece

期間: 16th – 28th January, 2019

共催:Byzantine and Christian Museum、在ギリシャ日本大使館、日本カメラ財団、メディアアートリーグ

後援:日本ユネスコ協会連盟、奈良県ビジターズビューロー

撮影協力:東大寺、春日大社、奈良国立博物館

WEBサイト:http://www.byzantinemuseum.gr/en/

更新:2019年1月26日

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